上り坂、下り坂の道(未知)を楽しむ
自分の歩むところは道になるって感じています。
道は未知の場所へ連れて行ってくれます。
でも、その道は、時に上り坂に。時には下り坂に。
気持ちの上がり下がりにも似ているって感じたことありませんか。
僕の場合は、昇りっ調子の時はいいけど、下ってくるとブレーキがかかる感じです。
果てしなく止まっているようなブレーキ。
前に進めない停滞感。引きこもるような焦燥感。長い時間の浪費。
そんな時、坂を克服している人に出会いました。
その人は自転車のレースをやっていました。
大きな自然の中を駆け抜けるクロスカントリーレースでは上り坂があれば、下り坂もあるのが当たり前。
子どもの頃に自転車が大好きだった僕には興味深い話をしてくれました。
みなさんは自転車で坂を下りる時、上り坂の時どのようにしていますか?
僕はそれまで、下るときには楽をして自然に進むままにまかせ、上り坂では汗をかく。そんなイメージをもっていました。
ところが、レースで先頭を狙う人は違っていたのです。
下り坂とは重力を見方にしてスピードを稼ぐところ。この時に全力でペダルをこぎ、レース中の最大スピードを上げていきます。下りきれば登りです。ここでは スピードが落ちていくペースを遅らせることに気を使い、登りでは無駄な力を使わずに体力を温存します。坂はスピードで登るものなのだそうです。スタートか らゴールまでの時間を最短にする秘訣をうかがいました。
そうなんだ。 腑に落ちた思いがしました。
今までは下り坂でブレーキをかけて、止まる寸前になっていました。スピードがゼロから見上げる上り坂の過酷さは想像を絶するものがあります。重力に逆らい重いペダルをこいでいたのですね。
上手に下り坂を降りる方法みつけました。
気持ちが落ちているときにこそ前に出る。早くその場を通り過ぎることで無駄な時間をなくし、勢いで登る快適な上り坂。
まったく違う道の楽しみ方を感じました。
それ以来落ち込んでいる時間が見る見る減っていきました。
この考え方は心理的な意味でも当てはまります。
ビジネスの世界では上り坂に立ち向かう、さまざまな手法が編み出されています。目標設定と達成に向けてコーチングなど自分を高めていく方法は気持ちが上り坂の時に効果的に機能します。
しかし、いったん下り坂になった気持ちをケアする方法には無力です。多くの会社では休養という形で戦列から分離することで自然な回復を待ちます。このときの本人の気持ちは見捨てられた感じを強く孤立感が支配するでしょう。
下りの気持ちを上手に寄り添うにはセラピーが有効に思います。自己承認と開放。自分を縛る言葉から自由になることには勇気が要ります。心の栄養補給をするのです。
下りで前に進むことはセラピーの力を有効に使うことで快適にスピードを上げて乗り切ることが出来ます。
上りに向かえばコーチングなどの目標設定がゴールに導いてくれます。
道は未知の場所へ向かいます。その道のりには上り坂も下り坂もあります。